★トランジションを上手く乗り切るコツ★
ある日突然、卵の殻にひびが入り、小枝に花が咲き、葉は落ち、鳥の羽が抜け変わるように。。。
人間にも突然”変化”の時がやってくる事が有ります。
それは、自分で選んで引き起こしたものだろうと、やむ終えなく周囲から押し寄せたものだろうと、
”変化”は、ある種の喪失感と苦しみをもたらしますが、新たなチャンスや才能をも運んでくれます。
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ウィリアム・ブリッジズと言う人が書いた”人生の転機~Making Sense of Life's Changes"
と言う本は、転職・結婚(または離婚)・出産・定年・昇進など、人が時々に迎える”変化の時”をいかにスムーズに乗り切るかを説いた本で、25万部以上も売れている心理学本です。
トランジション~人生の移り変わり~は、不意をついてやってくる事が多く、たとえそれが結婚や出産・昇進といった嬉しい出来事だったとしても、ネクスト・ステージに進む為には、必ず捨てなければいけない物や考え方が伴います。
例えば私の場合も、昨年の結婚でパートナーを得た事はとても嬉しい出来事でしたが、
国籍が変わったり、仕事の状況を大きく変化させなければいけないこと、なれない異国暮らしや手掛けた事のない家事(笑)に追われ、”本当にこの選択は正しかったんだろうか?”と、思うことも多々有りました。
ここUSでも、ストリート・ミュージシャンから一夜にしてスターになる人や、
30億円ぐらいの宝くじを当てて、突然人生が変わってしまう人がいます。
突然のリストラや破産、事件や事故に遭遇するといったネガティブな”変化”だけでなく、
昇進・結婚・出産といったポジティブな”変化”にも、人は変化した状況に慣れるまで時間が必要だし、
”こんなことなら、今までの暮らしを続けて居た方が良かったんじゃないだろうか。そんなに前の暮らしも悪かった訳じゃないし。。。”と、ある種の煉獄期を通過します。
実はこの”煉獄期”が一番曲者なのです!
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カラーセラピーの授業でも、講座の受講後に今ままでのパートナーと価値観が違ってきて離婚を経験する人や、家族ともめてしまう人がいます。
例え自分とは意見が違うと思っても、今まではじっと耐えていた人が、思い切ってNO!と言えるようにセラピーされると、”今まで決して反発しなかったのに、今のお前はなんだ!”と周囲が違和感を覚え、パートナーや家族も変化を経験する訳です。
この時期が、いわゆる”煉獄期”というもので、”こんなことなら、セラピーを受けなきゃ良かった。。。”
とか”やっぱりNO!と言わない自分で居た方が、楽なのかも”と、古い自分の価値観を行きつ戻りつする時期が訪れるのです。
ちなみにウィリアム・ブリッジズは、”煉獄期”の乗り切り方として、以下の方法をアドバイスしています:
1: 一人きりの時間を必ず取る。
2: ”煉獄”の記録を日記やブログに書いて振り返る。
3: 自分が生きている最終的な目的を確認する。
私が体験して一番効果的だったものとしては、3番が最もお薦めです。
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ある心理学のセミナーに出たときに、隣の参加者を”押して倒す”という実習がありました。
隣の人は、絶対に押されないように、床に仁王立ちになります。
目の前に居る隣の人を押し倒そうとすると、全然隣の人は動かないのですが、
自分の体が20-30メートル先の鉄塔に引っ張られているとイメージすると、隣の人はいとも簡単に押し倒せるのです。
つまり、ある選択をするときには、”死ぬ時に、これで後悔しないかな?”位の
遠い未来の鉄塔に自分をくくりつけて、目の前の事象をとらえると、悔いの無い選択が出来るし、煉獄期も乗り切り易くなるのです。
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さて、ボトル56番の”サンジェルマン”には”変化や変容を迎える”という意味があります。
世の中には、人生の変化の波に乗り切れずに、ずっと其処に立ち止まっていたり
変化を契機に転落してしまう人がいます。
でも、”変化”は”終わり”ではなく、単なる自分の古いソフトの”書き換え”もしくは”上書き”にしかすぎません。一旦、このことが理解出来さえすれば、失恋・失職・離婚なんかもなんのその!
今までより、よっぽど素敵な自分のステージが見つかるはずです。
”サンジェルマン”の意味に有る、”変化に伴うネガティブの変容”って
”きっとそんな風に思ってしまえば、変化を恐れる事は有りません!”
という事を、伝えているのではないでしょうか?
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ちなみに、私や生徒さんたちが体験した”煉獄期”の、”その後”はどうだったかというと。。。
み~んな、前よりよっぽどハッピーになっていますから、ご心配なく!!
カラフル・ハピネス・セラピスト 泉 智子
※ この記事は、2007年5月10日にHPに掲載されました。
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